2014年度 陰膳方式による放射性物質測定

2014年度
陰膳方式による放射性物質測定調査結果
(2015年3月7日更新)

コープふくしまでは組合員さんの協力を得て、陰膳方式により実際の食事に含まれる放射性物質測定を2014年度も継続して進めました。

測定の進め方

測定場所
日本生活協同組合連合会 商品検査センター
測定機器
ゲルマニウム半導体検出器
測定時間
1検体あたり
測定時間は約50,000秒(約14時間)
検出限界値
1ベクレル/kg
測定方法
陰膳方式

毎食家族人数より1人分余計に食事を作り、
それを2日分(6食+おやつや飲料など含め)保存して検査センターに送り、
検査センターにおいてミキサーで均一に混ぜ込んだものを検査試料として測定します。

100世帯分の結果

2014年度も、2011年度実施した100家庭、2012年度(上期・下期)実施した200家庭、2013年度(上期・下期)実施した200家庭の調査に引き続き、2014年7月~2015年2月にかけて100家庭の調査を計画し測定を進めました。
2015年2月末日までに、100家庭分の実際の食事について測定結果が得られています。

陰膳方式放射能量調査結果

(※1)カリウム40とは?
・通常の食材に含まれる天然の放射性物質です。
・成人男性の体内に平均4000ベクレルくらいあるといわれています。

今回の測定結果の特徴

(1) 測定結果値の概要と
過去3年間の測定との比較
  • a) 100家庭中、1キログラムあたり1ベクレル以上のセシウムが検出された家庭はありませんでした。(100家庭全てで放射性セシウムが含まれていたとしても1キログラム当たり1ベクレル未満であることを示しています)
  • b) 原発事故に関係なく食品中に含まれる放射性カリウム(カリウム40(※1))は、全ての家庭で検出されています。測定結果は1kg あたり17Bq~59Bqで、過去3年間と同等のレベルとなります。
  • c) 2013年度までの各年度では、いずれも検出した家庭がありましたが、検出割合、放射性セシウムの値は、年度を追うごとに減少していました。
  • d) 4年間で延べ600家庭を調査した結果からは、下限値(1Bq/kg)以上の放射性セシウムを含む食事を継続して取り続けている可能性は極めて低いと想定されます。
(2) 実際の食材の産地傾向

調査にご協力いただいた100家庭全てのご家庭で福島県産の食材(水道水含)もご使用されていました。食品店で購入された食材、自家栽培の食材などさまざまです。これまでの調査と概ね同様の傾向です。

今後の測定の計画

食事調査は2011年11月から開始し、これまで6回、延べ600家庭の実際の食事を測定してきました。
2015年度も継続して実施していきます。

食事調査に
参加された方からの声

  • じゃが芋とかぼちゃが自家菜園の物です。他の野菜は県産のものがほとんどです。県内の産物は放射能検査済みを信頼して使用しています。早く検査などせずに食べれる時代が来る事を待っています。
  • 2011年、自家菜園のかぼちゃより、ちょっとだけですがセシウムが検出されました。3年たって変化があるのか気になります。
  • 今回は2回目ですが、我が家は野菜はほとんど自家菜園で採取したものを食べています。今回は夏野菜(きゅうり、なす、おくら、etc・・・)を毎日と言っていい程食べているので、調査して頂いて安心したいと思っています。息子もいるので・・・。
  • 私のように何が正しくて何を信じていいか分からない事があって、不安な気持ちを持ちながら福島へ戻った方が多いと思います。その中で、この調査は良い判断材料になり、結果が何であっても、これからの生活に役立つものです。参加することが出来て大変感謝しております。
  • 自分で野菜を作ったり、親戚から貰うことも多く、自治体の検査は受けていましたが、より詳しい結果がわかるということで調査に参加しました。福島産(近県産)の食品を安心して購入するためにも、こういった調査を継続して、結果を公表していって欲しいと思います。
  • すばらしい取り組みだと思います。今後も「おいしいもの」の前にくる「安全性」について考えながら、生産者、組合員と共に進んでいって下さい。
  • 実際、自分の食べている物を測ることができるので、安心につながる方法だと思いました。
  • 今回初めて調査に参加させていただきました。普段どおりの食材の選び方で調理したものを提出しました。普段はなるべく福島産のものは使わないようにしています。しかし、福島の地元のものをおいしく食べられるにこしたことはありません。それが安全なのかどうか確認できたら、食卓に地元の新鮮な野菜や果物を取り入れたいと思いました。
  • 4才と0才5ヶ月の子の食事を作っている者として、大丈夫とわかっていながらも時々不安になることがあります。安心=証拠なので、このような調査はとてもありがたいと思っています。
  • 摂取量調査によって普段食している物が確実に安全であるかどうか分かることで、今後の食事の食材選びなどに変化が出るかも知れない。気にせず、買い物が出来るようになれば良いと思う(産地にとらわれず)。
  • あまり関心は無かったが、実際にやってみるとどれくらいの数値の結果がでるのか気になるようになった。また、食品の産地をよく見るようになった。国産についてもより詳しく見るようになった。

〈参考資料〉
WBC(ホールボディカウンタ)による
内部被ばく測定と組み合わせた
取り組みについて

コープふくしまでは、食事調査とWBC(ホールボディカウンタ)による内部被ばく測定を組み合わせることにより、得られた測定結果について理解を深め、日々の生活に役立てていただこうと考えています。

目的

(1) 食事調査に参加された組合員本人の理解をより深めることが出来るようにしたい。
(2) 測定結果について広く県民にもお知らせして現状をよく理解していただく一助としたい。

測定

測定場所
医療生協わたり病院
測定器
立位型WBC(ホールボディカウンタ)測定器
検出限界値
セシウム134 140ベクレル/body
セシウム137 180ベクレル/body

測定の結果

(1) 2015年2月末現在、2014年度の食事調査に参加された方を対象に、17人の測定結果が得られています。
(2月末以降も継続中)
(2) 17人中、検出限界値以上のセシウムが検出された方はいませんでした。
(17人全ての方が検出限界値未満であることを示しています)
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