2017年度 陰膳方式による放射性物質測定
2017年度
陰膳方式による放射性物質測定調査結果
(2018年3月8日更新)
コープふくしまでは組合員さんの協力を得て、陰膳方式による実際の食事に含まれる放射性物質測定を2017年度も継続して進めました。
測定の進め方
- 測定場所
- 日本生活協同組合連合会 商品検査センター
- 測定機器
- ゲルマニウム半導体検出器
- 測定時間
- 1検体あたり
測定時間は約50,000秒(約14時間) - 検出限界値
- 1ベクレル/kg
- 測定方法
- 陰膳方式
↓
毎食家族人数より1人分余計に食事を作り、
それを2日分(6食+おやつや飲料など含め)保存して検査センターに送り、
検査センターにおいてミキサーで均一に混ぜ込んだものを検査試料として測定します。
100世帯分の結果
2017年度も、2011年度実施した100家庭、2012年度(上期・下期)実施した200家庭、2013年度(上期・下期)実施した200家庭、2014年度~2016年度実施した各年度100家庭の調査に引き続き、2017年6月~2018年1月にかけて100家庭の調査を計画し測定を進めました。
2018年2月までに、100家庭分の実際の食事について測定結果が得られています。
今回の測定結果の特徴
(1)測定結果値の概要と
過去6年間の測定との比較
- a) 100家庭中、1キログラムあたり1ベクレル以上のセシウムが検出された家庭はありませんでした。(100家庭全てで放射性セシウムが含まれていたとしても1キログラム当たり1ベクレル未満であることを示しています)
- b) 原発事故に関係なく食品中に含まれる放射性カリウム(カリウム40(※1))は、全ての家庭で検出されています。測定結果は1kg あたり13Bq~52Bqで、過去6年間と同等のレベルとなります。
- c) 2013年度までの各年度では、いずれも検出した家庭がありましたが、検出割合、放射性セシウムの値は、年度を追うごとに減少していました。2014年度以降、今回2017年度までの4年間で、検出された家庭はありません。
- d) 7年間で延べ900家庭を調査した結果からは、下限値(1Bq/kg)以上の放射性セシウムを含む食事を継続して取り続けている可能性は極めて低いと想定されます。
(2) 実際の食材の産地傾向
調査にご協力いただいた、全てのご家庭で、福島県産の食材(水道水含)もご使用されていました。食品店で購入された食材、自家栽培の食材などさまざまです。これまでの調査と概ね同様の傾向です。
今後の測定の計画
食事調査は2011年11月から開始し、これまで7年間で9回、延べ900家庭の実際の食事を測定してきました。
2018年度も継続して実施していきます。
食事調査に
参加された方からの声
- 毎回とても手間と時間のかかる作業をしてくださり、またその結果を正確に分かりやすく教えて頂いている事、本当にありがたく感謝の気持ちでいっぱいです。子供も3人おりますので、まだまだ不安がゼロになるという事はありませんが、こうして調べていただいている事で安心に繋がっています。今後もぜひ続けてほしいと思います。
- 避難直後は、水も食べ物も、県外産を購入していましたが、今は、あまり気にしすぎるのもよくないのかな~と思い、きちんと検査を受けているものを購入していますが、その値も不安なので、今回のような調査をして、どのくらいの値が出るのか、目に見えるのは、とてもありがたいと思いました。
- 生協さんに食事調査を取り組んで頂いており、調査して頂ける事に信頼が持てています。子供が多いので、安心して食事を作り成長に繋いでいきたいと日々思っています。
- 福島県に引っ越してきたので、今回を機に、いろいろ気になっていたことが解消できれば嬉しいです。
- 自分達が食べている物をはかって頂き、安全と知れば、どこで何を聞けば良いのか、もやもやしていたのですが、すっきり安心して食卓を囲めそうです。また、このような機会があればやりたいです。
- 原発事故当初は、あえて安全だと思われる地域の野菜や果物をとるように心がけていましたが、高くて、少量で、決しておいしい・・・とは言えませんでした。原発事故から2、3年経った頃から、福島の野菜や果物がおいしくて食べるようになりました。一方で、小さい子供に与えても大丈夫なのかという不安もありましたので、今回の調査ができて、良い機会になりました。
- 日頃、自分で食材を選び調理をして作った料理に含まれている放射性物質量を知る機会が無かったため、調査して頂けることになり大変ありがたいです。結果から、今後の食生活を改めて考えていきたいです。
- 食材に関しては、地元の物が新鮮で美味しいと思っておりますし、生産者も応援したくて選んでいます。摂取量調査の結果・情報が、福島の風評払拭につながる事になると良いと思います。
- 昨年夏に参加しましたが今回は季節を変えて冬、「安全」を前提として生活をしていますが、調査することで「安心」したいと思います。年数が経ったからよしではなく調査は続けてほしいと思います。県外の方々が「数値」を見て福島県産は大丈夫と思ってくれると思うから。