2018年度 陰膳方式による放射性物質測定

2018年度
陰膳方式による放射性物質測定調査結果
(2019年3月7日更新)

コープふくしまでは組合員さんの協力を得て、陰膳方式による実際の食事に含まれる放射性物質測定を2018年度も継続して進めました。

測定の進め方

測定場所
日本生活協同組合連合会 商品検査センター
測定機器
ゲルマニウム半導体検出器
測定時間
1検体あたり
測定時間は約50,000秒(約14時間)
検出限界値
1ベクレル/kg
測定方法
陰膳方式

毎食家族人数より1人分余計に食事を作り、
それを2日分(6食+おやつや飲料など含め)保存して検査センターに送り、
検査センターにおいてミキサーで均一に混ぜ込んだものを検査試料として測定します。

100世帯分の結果

2018年度も、2011年度実施した100家庭、2012年度(上期・下期)実施した200家庭、2013年度(上期・下期)実施した200家庭、2014年度~2017年度実施した各年度100家庭の調査に引き続き、2018年5月~2019年1月にかけて100家庭の調査を計画し測定を進めました。
2019年1月末までに、100家庭分の実際の食事について測定結果が得られています。

陰膳方式放射能量調査結果

(※1)カリウム40とは?
・通常の食材に含まれる天然の放射性物質です。
・成人男性の体内に平均4000ベクレルくらいあるといわれています。

今回の測定結果の特徴

(1) 測定結果値の概要と
過去7年間の測定との比較
  • a) 100家庭中、1キログラムあたり1ベクレル以上のセシウムが検出された家庭はありませんでした。(100家庭全てで放射性セシウムが含まれていたとしても1キログラム当たり1ベクレル未満であることを示しています)
  • b) 原発事故に関係なく食品中に含まれる放射性カリウム(カリウム40(※1))は、全ての家庭で検出されています。測定結果は1kg あたり15Bq~49Bqで、過去7年間と同等のレベルとなります。
  • c) 2013年度までの各年度では、いずれも検出した家庭がありましたが、検出割合、放射性セシウムの値は、年度を追うごとに減少していました。2014年度以降、今回2018年度までの5年間で、検出された家庭はありません。
  • d) 8年間で延べ1,000家庭を調査した結果からは、下限値(1Bq/kg)以上の放射性セシウムを含む食事を継続して取り続けている可能性は極めて低いと想定されます。
(2) 実際の食材の産地傾向

調査にご協力いただいた、全てのご家庭で、福島県産の食材(水道水含)もご使用されていました。食品店で購入された食材、自家栽培の食材などさまざまです。これまでの調査と概ね同様の傾向です。

今後の測定の計画

食事調査は2011年11月から開始し、これまで8年間で10回、延べ1,000家庭の実際の食事を測定してきました。
2019年度も継続して実施していきます。

食事調査に
参加された方からの声

  • すごく気にしている食事の部分で、今回調べてもらえるという機会に感謝しています。特に水道水でお茶などわかしていますが、数年前までペットボトルの水で調理していたので、水道水からの結果が出ないことを祈っています。
  • 小さな子供がいるので手間のかかる料理は作れませんが、今回2日分の食事を記入したことで、食生活の振り返りのきっかけになりました。家庭菜園で野菜を少し作っています。
  • 子どもも3才でいろいろ食べるようになってきたので食品添加物や放射能など食品に含まれているか関心があるので今回やらせてもらいました。福島の野菜、果物、お米など、なるべく地元のものを食べたいと思っております。
  • 販売されているものは安心して購入できますが、畑で育てたもの、頂きものの野菜などは、まだ少し不安があります。摂取量調査では、普段口にしているものを調べて頂けるので結果が気になります。安心につながると良いなぁと思います。また、福島で育った子ども達のためにも、これからもずっと調査を続けていただきたいです。
  • 震災後、年数が経つにつれて、気持ち不安は軽減していますが、子供達が大人になった時、どんな結果が出るのかはまだまだ分からず不安があります。摂取量調査を行うことで、少なからずとも食への安心は感じているので、これからも続けていくといいなと思います。
  • 普段から実家の畑で作った野菜や直売所の野菜を使用することが多いので、このような調査は(放射能をすごく気にしていなくても)安心を得るツールとして重要だと思います。
  • 今回2回目の調査です。前回も検出されていませんが、しばらく経って、また希望させていただきました。結果を聞いて安心安全を数値で確認したい思いがあります。生協さんの検査には信頼感があります。
  • 長い時間をかけて一つ一つ丁寧に検査をしてもらうことで、安心して美味しい福島県産のものをたくさん食べられるようになりました。子供たちも気にすることなく、何でも食べて健康で病気することなく育ってくれることが何より嬉しいです。
  • 安全性が確認されているとは思いますが、日頃食べている野菜やお米など本当に大丈夫なのかという思いはあるので、良い機会であったと思います。
  • 実際に自分が口にしているものの放射性物質の量は全く分からないので、今回の調査結果がどう出るかとても興味があります。まだまだ不安があるので、その不安がなくなる事を願います。
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